印鑑の種類
個人印鑑
実印とは?
個人証明に使用される印鑑で、本人であることを公的機関に証明してもらう為に用いる印鑑です。
よって、同じ印鑑を家族で共有することは出来ません。予め、実印の印影を役所に登録し、役所より発行する印鑑証明とその印鑑を捺印した契約書に添付することで、本人が同意した契約であることを証明する仕組みとなっています。
実印に刻する内容
既婚者の場合、男女問わず、姓と名を縦配列として二行にします。
但し、未婚の女性の場合は、結婚後に姓が変わっても使用出来るように、名だけを刻印する場合もあります。
実印の一般的なサイズ
男性用 |
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女性用 |
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銀行印とは?
銀行口座の開設、預貯金の出し入れ等の金融面での役割を担う印鑑で、実印同様に本人であることを証明する為に使用します。
実印との大きな違いは、家族間で共有出来ることですが、金銭管理の大切な印鑑ですので、実印との併用、家族間での併用は出来るだけ避けた方が良いでしょう。
銀行印に刻する内容
男性・女性問わず、主として姓を横に刻印しますが、実印同様、未婚の女性の場合は、結婚後に姓が変わっても使用出来るように、名だけを刻印する場合もあります。
横に刻印する理由は、「水は縦に流れる」の水をお金に見立て「お金をせき止める」という意味です。
銀行印の一般的なサイズ
男性・女性共通 |
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認印とは?
文字の通り「しるし」として捺印する印鑑です。
認印とは言えども、各種契約書等に署名捺印したものは、民法上は同じ効力を持ちますので注意が必要です。
認印に刻する内容
男性・女性問わず、主として姓を刻印します。
但し、会社の出勤簿や書類等に捺印する際に、同姓の方がいる場合は、書体を変えて作製する方が誤認防止となるでしょう。
認印の一般的なサイズ
男性・女性共通 |
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法人印
役職印とは?
公的・社会的地位を表す印鑑です。その中に、会社実印・代表者印、会社銀行印があります。
会社や事務所の法人登録や商品登録は今まで全て日本語でしたが、新たにローマ字アルファベットの使用や五種類の符号も可能になりました。使用出来る記号は、「&」アンパサンド、「′」アポストロフィ、「・」コンマ、「‐」ハイフン、「.」ピリオドの五種類です。
役職印(会社実印・代表者印)とは?
会社実印とは、本社所在地の役所に届出している会社の印鑑です。役所に出す正式な書類や対外的に契約を交わす時等に必要です。
企業の権利義務を立証し、法務局関連の届けや登録等の重要書類に使用します。代表者印は、登記申請等の重要な契約締結に使われます。
印鑑証明を添付すれば、会社の代表者が取引きを行ったという重要な証拠になります。
役職印(会社実印・代表者印)に刻する内容
外円部に「社名」、内円部に「代表取締役印」と刻印するのが一般的です。
※「社長」の語句は商法に対して存在しないので使いません。
役職印(会社実印・代表者印)の一般的なサイズ
役職印(会社実印・代表者印) |
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角印(会社認印)とは?
社格・社風が滲み出る企業の顔となる印鑑で、会社が発行する契約書・領収書・請求書等に用います。個人の認印に相当する印鑑です。
会社や事務所の法人登録や商品登録は今まで全て日本語でしたが、新たにローマ字アルファベットの使用や五種類の符号も可能になりました。
使用出来る記号は、「&」アンパサンド、「′」アポストロフィ、「・」コンマ、「‐」ハイフン、「.」ピリオドの五種類です。
角印(会社認印) に刻する内容
角印内部に会社名を刻印するのが一般的ですが、カタカナの社名や英語の社名の場合は、横配列にする場合もございます。
また、印影バランスを取る為、「印」や「之印」を入れる場合もあります。
角印(会社認印)の一般的なサイズ
角印(会社認印) |
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割印とは?
○ 割印とは(2つ以上の独立した文書にまたがって押す印)
割印というのは
契約書に印紙を貼った際、買主・売主の両者の印を押しますが、その印を割印(印紙が何者によってなされたかを明らかにする)といいます。
また、関連性をもたらすために正と副の重ねあわせた境目に押す印を割印と言います。つまり、独立した各書類の内容的関連性、時間的関連性を立証させる手段です。
割印に刻する内容
割印内部に会社名を刻印するのが一般的です。 角印と違い、カタカナの社名や英語の社名の場合でも縦配列で刻印します。
また、印影バランスを取る為、「印」や「之印」を入れる場合もあります。
割印の一般的なサイズ
割印 |
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落款印
落款印とは?
落款とは「落成款識」の略語で、書や絵を書き署名捺印することで、落款印は、引首印、姓名印、雅号印、押脚印などを指し、作品が完成したという意味に使います。
また、文字には、白文と朱文があり、白文は文字を彫ったもので、印影の文字が白くなります。朱文は文字の周りを彫ったもので、印影の文字は朱になります。
白文の方が朱文のものより位が高く、正式であるとされています。
捺印と捺印の位置について
通常は、右肩に作品の始まりを示す引首印を捺し、署名のすぐ下に姓名印、その下に雅号印を捺すケースが一般的です。しかし、落款は、画面の一部として構成されるものですので、捺印の形式は、画面に従属する限り法則はありません。
印の位置や大きさは画面との調和を考慮し、造形の一部として決められるべきものなのです。印は一顆、二顆と数えます。顆というのは「つぶ」という意で、薬のつぶを顆粒というのと同じです。書画作品に押す場合には、「三顆一組」といわれる、印首印、姓名印、雅号印の三種を捺すのが正式 とされています。
作品によっては、単に雅号印、或は姓名印のみを捺す場合もあります。色紙などに姓名印のみを捺す場合は「姓」「名」 「姓名」或は、「姓の頭文字」「名の頭文字」のいずれでもよく、白文、朱文のどちらを用いても差しつかえありません。
引首印:いんしゅいん (白文又は朱文だが、白文が多く用いられる)
彫る文字は、2~3文字で、成語(座右の銘や好きなことわざ・吉語・詩句・熟語など)を用います。墨場必携などを参考に決められる方が多いようです。
(例):「吉祥」「墨妙」「洗心」etc・・・また、屋号や店名など入れる場合もあります。(室号印)本来は作品を仕上げた場所や建物を記すものですが、屋号や店名も入れる場合もあります。
(例):「印祥堂」「大国屋」etc・・・
引首印の一般的なサイズ
形は縦長の長方形のものが多く、サイズは姓名印・雅号印よりも小さめです。(姓名印・雅号印の半分の大きさにすることが多いです)
契印(契約印)、割印 |
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姓名印:せいめいいん (文字が白い白文のものが正式です)
署名のすぐ下に捺す印です。
姓名印に刻する内容
「姓名」又は「姓」か「名」を刻すのが一般的ですが、「姓」か「名」の頭文字を刻す場合もあります。
字数等の関係により「印」或は「之印」 「之章」等の文字を用いる場合もあります。白文が正式ですが、単独で用いる場合や古じに倣う場合ならば朱文でも構いません。
姓名印の一般的なサイズ
形は正方形の場合が多く、サイズは一般的に雅号印と同じ大きさです。
姓名印 |
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雅号印:がごういん (文字が朱色の朱文のものが正式です)
姓名印の下に捺す印です。
雅号印に刻する内容
「雅号」或は「名」、又は「姓か名の頭文字」や「好きな文字」を刻します。一般的に2文字で形成することが多いのですが、長くしたい場合は「号○○」「号曰○○」とします。
(例)「山人」と付けるには、号が山に関係したもの
「漁徒」と付けるには、号が水に関係したもの
「道人」と付けるには、号が道教に関係したもの
書を嗜む人の多くは、自分の雅号を持っています。よく誤解されるのですが、雅号と言うものは勝手につけて良いもので、決して重々しいものではありません。
本人も気軽に使い、他人からは多少尊敬の念を込めながら気軽に呼んで良い呼び名です。ニックネーム(愛称) やペンネーム(筆名)ぐらいの呼び名と考えれば良いでしょう。
雅号印の一般的なサイズ
形は正方形の場合が多く、サイズは一般的に姓名印と同じ大きさです。
雅号印 |
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蔵書印
蔵書印とは?
蔵書印とは、書物等の所有者を示すために使用する印鑑で、通常書籍の最初もしくは最後の頁に捺印します。
中国で早くに発生し、それが日本に伝わってきたとされています。しかし、日本最古の蔵書印は奈良時代にまで遡ることができますが、いつ、どのように伝わったかは明らかでありません。ともあれ、以来、江戸時代中期までは社寺や特権階層の者など、極めて限られた人々しか使用することはありませんでした。ところが書物が一般に流通するようになると、学者や文人の蔵書家が出現し、趣向を凝らした多種多様な蔵書印が考案され、用いられるようになりました。
蔵書印に刻する内容
書物等の所有者の姓又は名を入れ、「○○蔵書」とするのが一般的です。
蔵書印の一般的なサイズ
蔵書印 |
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